契約の解除

契約の解除とは、契約が締結*1された後に、その一方の当事者の意志表示*2によって、契約関係を遡及的に解消して、

まだ履行がなされてない債務に関しては、履行する必要がないものとして、
既に履行がなされた債務に関しては、互いに返還*3することにして、
法律関係を清算することをいう。

契約を存続させておいて、自己の債務を履行すると伴に、債務者に対して強制執行をかけ、かつ、損害賠償を請求する、という方法をとるよりも、解除することによって、自己の債務を免れると伴に、債務者から既に履行を終えた分を取り戻して現状に回復する、といった方法をとった方が有利な場合に、解除という手段をとる。

解除権には、契約によって当事者が解除権を予め留保させておく「約定解除権」と、法律の規定によって発生する「法定解除権」とがある。