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他者に働きかけて、組織として良好なアウトプットを出すには相手と信頼関係ができているだけでは不十分である。さらに一歩進めて相手に共感し、双方のニーズ満たすように柔軟性を発揮しなければならない。
ここで言う共感は、自分が自分を理解するように、相手を理解するために必要な能力である。「相手の身になり、その人の目を通して、その世界を見る」ことである。また、柔軟性は、私達が取りたい行動を抑えたり、やりたくないことをしたりすることをいう。私達はそれぞれ価値観を持っており、これをそのまま相手に押し付けようとしても、相手を変えたり動かしたりすることはできない。
組織のリーダーの例として、アメリカのオバマ大統領のリーダーシップのとり方、中でも彼のスピーチを例として取り上げる。
彼は、スピーチの際に、「I」ではなく、「WE」と言う言葉を良く使う。これは、「I」=私、ではなく、「WE」=我々なんだ。と言うことを強調することによって、リーダーだけで国を作り上げていくのではなく、「WE」=我々皆で国を作り上げていこうという意味がこめられている。これによって国民の共感を生み、猜疑心をもっている国民を傍観者から、積極的な参加者に変えることに成功している。また、彼は黒人も白人も、キリスト教徒もイスラム教徒も無宗教の人もともに理解しあいアメリカを良い国にしていこうといっている。これは、他者を受け入れることの柔軟性について強調しているといえる。
国民の支持率が70%を超えることからも、共感と柔軟性をうまく使うことはリーダーとして必要なことだといえる。


ビジネスリーダーとしての力量を高める (ハーバード・ポケットブック・シリーズ 4)

求める人材にモチベーションを与える

自分のビジョンを人々に受け入れてもらい、実現へと導くためには、周囲の人間に目を向ける必要があるます。ビジョンの実現に力を貸してくれる人、逆に障害となる人。リーダーとして、人を導き、ビジョンを実現させていく過程では、政治的な面と人間的な面の両方を押さえておくことが大切になってきます。

周囲の勢力関係に注意する

では、組織の中でリーダーはどんな点に目を向ける必要があるのでしょうか。大きな変化を起こそうとするならば、リーダーは常に自分の周囲に目を配り、その力関係の動向を把握し、勢力図の変動に注意をはらわなければなりません。

妨げになりそうな人、力を貸してくれそうな人を見極める

さまざまな場面であなたの障害となりうる人がだれか、じっくりとみきわめましょう。たとえば、あなたが必要なリソースを確保したいときにその妨げとなるような人はいませんか?そうした障害への対処法をあらかじめ計画しておく必要があります。キーパーソンの中であなたの意見にあまり乗り気でなさそうな人や、何らかの理由であなたのビジョンを脅威に感じている人をみきわめ、味方に引き入れることが大切です。

組織内外に幅広い協力関係を築く。

説得力を備えたコミュニケーションスキルは、有能なリーダーの必須条件です、。このスキルが特に効果を発揮するのが、周囲の協力態度を構築していくときです、そのためには組織のあらゆる層の人々、そして組織外の人々(供給業者や請負業者、顧客など)のい協力が必要になってきます。

重要な役割を任せる人物は慎重に選ぶ

鍵となるポジションには優秀であると同時にあなたのビジョンに忠実な人材を配置しましょう。

変化を引き起こすにはドラマティックに大胆に動く

大きな変革に取り組む時は、すべての人をその変化に引き入れ、「いま何が起こっているのか」をだれの目にも明らかにするように心がけましょう。たとえば、組織構造の再編成に取り組むときは迅速に動き、構成に物事を進める必要があります。

ただし、場所によってはまずは小さな一歩から

劇的な変化を一度に引き起こすことは難しいかもしれません。技術的な問題や組織内の政治的障害にも直面するでしょう。しかし、たとえ、実現した変化がごく小さなものでもそれは確実に前進なのです。ビジョンへと向かう動きはどんなものでもポジティブにとらえていきましょう。

部下をケアする

会社、部署、チーム、あなたが率いる組織が何であれ、その組織のメンバーはビジョンを達成するうえで欠くことのできない重要な存在です。彼らを動機づけ、ケアし、導くことがリーダーの最大の務めと言えるでしょう。

部下が自分についてきているか、常に確認する

自分のビジョンやミッションそれを実現するためのステップが人々に十分に理解されているか、まずは確認しましょう。そのうえで目標に「必死で取り組む気持ち」を彼らの心に芽生えさせること、大切なのは部下たちが常にエキサイティングな気持ちで仕事に取り組めるよう、取り計らうことです。

改革への反発は予期しておく。

大抵の人は、変化を嫌います。たとえそれがよい変化だとわかっていても嫌うのです。

変化を恐れる人々の気持ちを無視するのではなく、それを認め、オープンに対処していきましょう、

成功はきちんと評価し、祝福する

されに言えば、成功は最初から最後まで、一貫して祝福すること。祝福の内容自体は盛大でもささやかでもかまいません。全員にねぎらいの言葉をかける、ランチやピクニックに誘う、ちょっとしたものをプレゼントするなど、部下のやる気を高めることならなんでもOKです、

情報はすべて共有する

進行状況やトラブルに関する情報からシャットアウトされていると感じることはだれにとっても嫌なものです、最新の情報を常に部下と共有するようにしましょう。そうすれば、部下は何かが起こった時も部下は進んで解決に力を貸してくれるはずです。

ビジョンの実現に向かって常に努力する

あなたの熱意は、グループ全体の模範となります、率先して、努力する姿勢を見せることで、部下もあなたについてくるでしょう、。

●部下に仕事を任せ、彼ら自身のリーダーシップスキルを伸ばす

人々の信頼をしサポートすることであなたが手にする見返りははかり知れません。部下から信頼を寄せられると同時に経験豊富で有能な人材もかくとくできるのですから。、

信頼に満ちた環境をつくる

信頼を基盤とした職場環境は、バラバラの個人を団結したチームへと変え、全員の利益のためにビジョンを目指す一つの集団を作り上げます。そのような信頼に満ちた空気を生み出す秘訣をいかに上げました、

どの階層のどんな人にも敬意と思いやりを持って接する

だれが提案した意見でも真剣に検討する

常に公平に親切に礼儀正しく

他人を貶めない

常に正直に。自分のミスはきちんと認め、わからないことはわからないという

自分のチームを守る。境界を定めて、外からの妨害をはねのける。チームのために必要なリソースの確保に尽力し、何があってもチームの見方であり続ける。

責任転嫁や事実と異なる非難は断じて許さない。

部下の職業的スキルを伸ばせそうなチャンスは有効に使う

このような雰囲気を作り出すのは容易ではありません。しかし、そこには努力に見合うだけのプラスの効果があるのです。

その効果

チームメンバー同士の信頼感が強まる

チームが一致団結して課題に取り組める

仕事をしていくうえで避けられない摩擦をうまく調節できる

互いを尊敬し思いやるという原則が浸透する

個人の性質ではなく、その人が実際に何をしたかが評価される

メンバーに目的意識が芽生える

メンバーが職業的に成長できる機会が生まれる

ポジティブな姿勢がはぐくまれる。

チームメンバーを保護することができる

こうしたプラスの結果、あなたは部下から信頼される存在となるでしょう。信頼―それはリーダーとして人を導き、ビジョンを達成するうえで、欠くことのできない大切な要素なのです。

部下のニーズに合わせて、異なるリーダーシップスタイルをp発揮する

あなたの率いる部下たちは、皆それぞれに異なった能力やニーズ、成長の可能性を持っています。そのため、部下と接するときは常にフレキシブルに、彼ら一人一人が抱くニーズや関心に沿った対応をすることが求められます。

新しいスキルを習得の部下には、直接的な指導を行う。この段階の人々には具体的な指示や大気的なフィードバックを与える必要がある。

いくつかのスキルを習得しており、なおも経験を蓄積中の部下には、適切なサポートが重要だ。方向性は示す必要があるが、仕事に自由に仕事をさせ、時には失敗を経験させること。そして向上心を維持できるように励ますことが大切である。

非常に有能な素質を持っているのに自信に欠けるタイプの部下には、激賞することが大切である。良いところは積極的にほめて、自分の能力に気付かせる。

意欲も高く経験も豊富な部下には、自分の代わりに仕事を任せる。ただし、自分がやりたくない仕事を押し付けるのは厳禁だ。当人の専門知識や経験に適した「準備運動」的な仕事を任せ、必要なサポートを与えて自由に仕事をさせること。